【例文あり】就活で小論文を出されたときの書き方のポイントと対策

就活では筆記試験の1つとして、「小論文」が課されることも。小論文は自分の主張を読む人に納得させる論理力・記述力が求められます。

一見、難しそうな小論文ですが、求められているポイントや書き方を理解して対策すれば、採用担当者を納得させられる小論文を書くことができます。

今回は、就活で小論文を出された時の書き方や対策を例文と共にご紹介します。

【例文あり】就活で小論文を出されたときの書き方のポイントと対策
目次

就活で小論文が出されたときに見られるポイントは?

論理的に記述できるか

仕事をする上では感情的に判断せず、論理的に考える力が必要不可欠です。そのため、就活における小論文では「論理的に記述できるかどうか」が重要なポイントになります。

小論文ではテーマに関して、自分の主張とその根拠を相手に伝わるように示すことが大切です。これは自分の「感想」や「気持ち」を書く作文とは全く異なります。 小論文を読んでいる人があなたの主張に対して「確かにそうだな」と納得できるように論理的・具体的な書き方が求められるのです。

客観的に思考できるか

小論文で自分の主張を示すためには、客観的な視点から見ても納得できることが大切です。 例えば、「嘘をつくのは悪いことか」というテーマに対し、「嘘をつくのは悪いことである」と主張したい時に「自分は嘘をつかれたら嫌だから」という根拠を示しても、それはあなたの主観的な考えに過ぎません。

しかし、「『嘘つきは泥棒の始まり』と言われるほど、昔から悪いことだと考えられている」という客観的なデータを示せば、その主張の信頼性は高まります。

働く中では社員や顧客との間で互いに意見をすり合わせなければならない場面も少なくありません。色々な人の意見や考えを想定して論じられるかどうかも就活でチェックされるポイントでしょう。

正しい文章が書けるか

仕事ではメールや書類などを書く機会も数多くあります。そのため、誤字脱字なく正しい文章が書けることも働く上で必須のスキルです。

文末には「だ・である調」と「です・ます調」の2種類を使うことができますが、これらを混ぜて使ってはいけません。どちらかに統一して使うようにしましょう。

基本的にどちらを使っても選考に影響はありませんが「だ・である調」の文章はあまり書いたことのない人も多く、無理に使うとぎこちない印象になってしまうこともあるため、文章に不安がある場合には「です・ます調」で統一する方が安心でしょう。

就活で小論文が出されたときの書き方と例文

「序論」で問題提起と自分の主張を行う

序論ではテーマに合わせて、問題提起を行い、その問題に対する自分の主張を行います。 例えば「嘘をつくのは悪いことか」というテーマに対して次のように書き出します。

“「嘘をつくのは悪いことか」という問いに対して、私はその通りだと考えています。”

これから主張することを明確にすることで、読み手が「この人は嘘をつくことを悪いと考えているんだな」と頭に置きながら読み進めることができるため、この先の主張も理解してもらいやすくなります。

「本論」で主張に根拠を示す

「嘘をつくのは悪いこと」と考える理由は、嘘をつくことで信頼を失ってしまうからです。日本には「嘘つきは泥棒の始まり」という誰でも知っていることわざがあります。昔から言い伝えられてきたように嘘をつくことは犯罪者である泥棒と同じくらいに信頼を失うことだったのです。 現代でも食品偽装を行った会社は信頼を失い、偽装した商品以外のものも売れなくなってしまいます。

本論では序論で述べた主張を支える客観的な根拠を示します。この例文では「嘘をつくのは悪いこと」という主張の根拠として、日本のことわざや食品偽装事件の例を挙げています。これらは相手にも客観的な事実として受け止められることなので、主張を納得してもらいやすくなります。

「結論」で分かりやすくまとめる

このように嘘をつくことでお互いに信頼できなくなると、個人と個人が協力して活動することができなくなるだけでなく、社会全体にも悪い影響があります。 以上のことから、私は「嘘をつくのは悪いこと」と考えます。

結論では、序論・本論で述べたことを分かりやすくまとめます。そして、最後に改めて自分の主張を述べます。

就活での小論文対策

出題されやすいテーマを知る

就活の小論文は、面接だけでは知ることのできない就活生の側面を知りたいと考えて実施されています。そのため、「これまでに打ち込んできたこと」や「入社後のプラン」など、就活生自身のことを問われることがあります。

また、「営業職で大切なものとは?」や「〇〇社のこれから」など、志望する職種や企業に関するテーマも多く出題されています。

メモを使いながらまとめる練習をする

小論文ではメモにおおよその流れを書いてから、文章にすることが大切です。なんとなく書き始めてしまうと序論と本論がちぐはぐになってしまうことも。

先ほどの例でいえば、

「嘘をつくのは悪いこと」→「嘘をつくと信頼を失うから。昔から嘘つきは泥棒のはじまりと言われているくらい犯罪にも近いもの、食品偽装で信頼を失う企業がある」→「個人だけでなく社会にも悪影響。だから嘘をつくのは悪いこと」

というような大まかな流れに沿って、小論文を書き上げています。

キャリアセンターなどで意見をもらう

小論文で大切なのは、読んだ人を納得させること。キャリアセンターで第三者の意見をもらうことで、より納得させることのできる小論文を書き上げることができます。

また、漢字の間違いや文法の誤りなども教えてもらえるため、本番では思いがけない間違いをするリスクが軽減されます。

就活の小論文に関する疑問を解消しよう

就活の小論文でよく出されるテーマは?

「将来の夢は?」「5年後のイメージは?」など、あなたの夢や目標、将来像に関するテーマは就活の小論文でよく出されます。

「仕事とは?」「働くということは?」など、仕事に関するテーマも定番です。仕事や働くことの意義について、自分なりの考えをまとめておくといいでしょう。

一般的な教養や知識があるかを見るために、時事問題が出されることもあります。ニュースや新聞をチェックして、自分の意見をまとめる癖をつけておくと、小論文の対策になります。

就活の小論文の文字数はどれくらい?

短いと400字程度、長いと800字程度のことが多いです。規定の文字数がある場合は、決まったボリュームで内容をまとめられるかどうかも大切なポイントとなります。

指定された文字数の4分の3に達しないのは、少なすぎます。短かすぎたり、文字数をオーバーしてしまうことのないよう注意してください。

小論文が苦手な人はどうすればいい?

小論文の書き方について解説している書籍や参考書がたくさん出版されています。小論文の書き方を一度も勉強したことがない人は、最低一冊は読んでおきましょう。

小論文の基本的な構成やまとめ方を勉強しておけば、ある程度のレベルの文章は書けるようになります。

あとは数をこなして、小論文を書くことに慣れておくことも重要です。なるべく多彩なテーマについて、たくさん文章を書いてみてください。

こんな小論文はNG!小論文を書くときに気をつけたいこと

ここでは、小論文を書くときに気をつけてほしいポイントについて解説します。

テーマとずれている

自分の苦手な分野や、何を書いていいかわからないテーマで小論文を書かなければならないこともあると思います。しかし、「テーマに沿った小論文を書く」のは、絶対条件です。

書いているうちに、論点がずれていってしまうこともあります。常にテーマからずれていないか、確認しながら書き進めるように意識してください。

結論が曖昧

よくある小論文の失敗例が、「結局何が言いたいの?」という印象を与えてしまうことです。「結論や論点が明確になっているか?」という視点を忘れないよう、注意が必要です。

主張が一辺倒で説得力に欠ける

ただ「自分はこう思う」ということを主張するだけでは、説得力のある小論文は書けません。読む人を納得させるような、根拠や論拠も必ず盛り込みましょう。

「なぜそう思うのか」、具体的な説明が必要です。反対意見をあげて理解を示した上で、改めて自分の意見を主張するという方法も有効です。

最後に

小論文に苦手意識のある就活生も少なくありませんが、面接官を前に緊張しながら話すよりも、冷静に自分の能力をアピールすることができるチャンスでもあります。

また、小論文に必要な論理的・客観的思考力は、面接やグループディスカッション、さらには働き始めてからも重要となるものばかりです。就活生・社会人としての自分のスキルを高める意味でも、小論文の対策にぜひ取り組んでみましょう。



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