学生時代に頑張ったことがない人も頑張ったことをESに書いてみよう!

就活が始まりインターンシップや本選考に進むときに多くの企業でエントリーシートを書くことになります。
この時自分の基本情報やサークル、部活の欄まではスラスラ行くのにそこから詰まったことはありませんか?
この記事はそんな悩みの手助けができる内容になっています。

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就活でよく聞く「学生時代に頑張ったこと」が書けない!

「学生時代に頑張ったこと」、「学生時代に力を注いだこと」こういった質問は過半数の学生を悩ませていると言っても過言ではないでしょう。
なぜ面接官は「学生時代に頑張ったこと」を質問するのか?
それは学生時代の活動への取り組みを通じて、学生の「人柄」「今後の可能性」を知りたいと考えているからです。
事実として、リクルートの調査「就職白書(2016年2月16日)」によれば、企業が採用で重視する項目1位は「人柄(93.0%の企業が重視)」2位「企業への熱意(79.0%が重視)」3位は「今後の可能性(68.4%が重視)」となっています。

多くの就活に関する書籍やインターネット上の記事に、「学生時代に頑張った事」の書き方の例が載っています。しかし、書き方の例を読んでこのように感じることが多いのではないでしょうか?
「例になる人はどこかでインターンして100万ぐらい利益を稼いだり、カフェのアルバイトで売り上げを2倍にしたり、現実離れしている。この人たちは特別なのだ。」と。
この記事が、そんな風に感じている方が発想の転換を行うための参考になったらうれしく思います。

「学生時代に頑張ったこと」の中身と構成

学生時代に頑張ったことを文章化する際、「頑張る前の状態→改善した内容→結果の状態」という構成が基本となります。そのうえで「頑張った内容について5W1Hを使って具体的に説明すること」、「強みの抽出とその再現性の担保」ということに気を付けて書くとより効果的に自分をアピールすることができます。
頑張る前の状態は、その様子を5W1Hを使ってざっくり説明します。
次に改善した内容について書きます。
そして、その結果どのように変わったかということについて書きます。
そのあと、書いた自身の経験から何を強みとして得ることができたのかを抽出します。この抽出された強みを企業は学生個人の持つ特性として欲しがるので、特性が一度きりのものではなく別の事態に面しても再現できることを別のエピソードも用いて証明できれば企業は更に安心してその学生を採用することができます。
この要素を満たすものであれば極論どんなものでも学生時代に頑張ったこととして述べることができます。これからいくつかのケースに分けて例を挙げていきたいと思います。

あじ

学生時代に部活を頑張った人

体育会で部活動を頑張った人は日々の練習が学生時代に頑張ったことになるでしょう。
スポーツは明確な目標が立てやすく、またその進捗状況について比較的わかりやすいという特徴があります。
しかし、ただなんとなく行動してしまっていて強みの抽出ができないまま結果だけが残ってしまうということにもなりがちです。
この場合は出た結果や実際の行動について後付けでもいいので意味を付加しましょう。自分で強みが思いつかないときは部活の先輩や同期に聞いてみるのも一手です。
そこから自分の強みとして再現できるものを見つけ実際に行動することで再現性を担保することができます。
例えば、

・前提…あなたは部員が50名いる大学のサッカー部の部員。
・頑張る前の状態…ベンチにも入っておらず、いつかサッカー部でスタメンになりたいと思った。また、大会で優勝し学生日本一のチームのスタメンになりたいと思った。
・改善した内容…その時の学生日本一のチームの練習メニューを偵察しに行き撮影、それを繰り返し見て研究し、自分のスキルアップを行った、また監督に練習メニューの見直しを進言した。
・結果の状態…スタメンになったものの結果は優勝することができずベスト4に終わった。しかし、自分が入ってから過ごした3年間では最高の順位だった

ここでの強みというのはおそらく分析力か実行力になるでしょう。
この強みを後輩に対する指導で活用したらその人は物事を分析して改善を提案することができるという特性を担保できます、といった風に書いてみることもできます。

学生時代にアルバイトを頑張った人

アルバイトを頑張ったという人は自分がアルバイト先でどのような役割を果たして貢献したのかを分かりやすく示すことが重要になってきます。
例えば、

・前提…あなたは飲食店で接客と調理の業務を行うアルバイター。
・頑張る前の状態…お店では調理の手順がマニュアル化されているものの提供の遅れに対するお客様からのクレームが多い。
・改善した内容…調理の作業手順に無駄が多いことが問題であると考え、無駄が少なくなるようマニュアルを自分でアレンジし作業方法の改善を行った。または料理の提供の遅れではなく接客態度の悪さがクレームの根本的な原因となっていると考え、接客のフローを見直してマニュアルより丁寧な接客を行うことをフロアスタッフ皆で実践した。
・結果の状態…円滑な運営に貢献しお客様からのクレームを減らすことができた。

この場合は課題を発見して解決する力、他のスタッフを巻き込むリーダーシップなどが特性として考えられます。この場合の再現性はアルバイトとはいえ実務でのことなので御社でも活用できると思います。
という形で締めくれます。

学生時代にサークル活動に打ち込んでいた人

サークルの場合は自分がどんな役割をサークル内で果たしていたかが重要になります。

ちなみに、就職活動の時期になると急にサークルのサブリーダーが増えてくることは有名です。
なので今回は普通のサークル員のケースを書きます。

・前提…あなたは少人数のバンドサークルで4人ユニットを組んでいる。
・頑張る前の状態…文化祭や学内のイベントでしかライブをやったことがないが、会場を借りて自分たち主催のライブイベントをやってみたいと思った。しかし少人数のサークルであったため、会場を借りるのに必要な参加バンド数や集客数を確保することが困難であった。
・改善した内容…他のバンドサークルと共同開催するという提案をした。サークル員の友人のツテで他大学のバンドサークルと交渉し、共同開催してくれるサークルを見つけた。
・結果の状態…共同開催することでバンド数や集客数を確保でき、自分たちが主催のライブイベントを開催することに成功した。

この場合、提案力や他者を巻き込む力が特性として考えられます。連絡を取り合ったサークルの数やバンド数など、具体的な数字を使って説明すれば、よりインパクトのある内容になるはずです。

学生時代にサークルも部活もアルバイトも頑張ってない人

サークルや部活、アルバイトを頑張ったことがないという人は意外に見落としがちな学業に注目してみましょう。ここでの例としては大学の成績について良い成績を修めた人や資格を多くとった人などが該当します。
しかし、ここで難しい問題となってくるのは「なぜ、それらを頑張れたのか?」というところになります。
何も考えずただ惰性で勉強したということやなんとなく資格を取得しただとせっかくの実績がかすんでしまう恐れがあります。

・前提…学生時代、サークルやアルバイトにあまり興味が持てなかった。
・頑張る前の状態…とりあえず親の言う通りに資格でも取ってみるかと決心した。
・改善した内容…いくつかの資格について調べて、自分が興味を持てる資格を見つけた。資格試験に合格するだけでなく実務に活かせるようにその分野に詳しくなろうと思い、資格に関連する書籍を読んだり勉強会に参加したりした。
・結果の状態…いろいろな資格を取得でき、また資格の勉強を通じて多くの社会人とも関わり志望職種選びに役立った。

このケースの場合、もしなんとなく多くの資格を取得した人であったとしても、柔軟性や適応力、地道な努力を続ける継続力をアピールできます。
また、〇原やL〇Cのような学校を使わず独学の場合、その際の苦労や工夫を話すこともできます。
共通点がIT関連などある種のものを網羅的に取得していればそれを取るに至った経緯を語ったうえで、その道のエキスパートになれることをアピールすることができます。


学生時代にサークルも部活もアルバイトも学業も頑張ってない人

ここに該当する人こそ、この記事をぜひ読んでいただきたいと思っています。このタイプの人の「学生時代に頑張ったこと」の解決は大きく2つ方法があります。1つはこれから実績を作っていくこと、もう一つが自分の趣味や継続している習慣について語ることです。

前者のこれから作る、というものはこれからアルバイトやサークルに必死になって打ち込むこと、そして今はやりの長期インターンシップなどがいいでしょう。そこから得られた経験を前のようにうまく説明していけばいいのです。

アルバイトやサークルは前で説明しているので今回は長期インターンシップについて書いてみます。
長期インターンシップは会社によって異なりますが、実際に仕事をしているのとほとんど変わらないところもあるので一概に説明はできませんが、一応説明するのであれば、

・前提…長期インターンシップを行っている人。
・頑張る前の状態…仕事がほとんど何もできない。
・改善した内容…業務にどうコミットしてそれがどのように業績に反映されたのか。
・結果の状態…自身がその経験によってどのように変わったのか、どんなスキルが身についたのか。


後者の趣味や継続して続けている習慣については他の頑張ったことと異なり個性が出るため注目を引きますが
他人にない経験の分、共感を得ることが難しくなっています。
そのため書くことが少し難しい内容になっていると思います。
またエピソードを通じて自分が何を学び、どう考えるようになったのかを分かりやすく他人に伝えなければいけません。
趣味の例で一つ挙げるのであれば

・前提…対人格闘ゲームが好きでものすごくやりこんでいる。
・頑張る前の状態…自分は鉄●2というゲームが大好きで友人とやっても負けなしだった。このゲームでなら何となくランキングで上位になれると思った。
・改善した内容…各攻撃コマンドので動き出しや攻撃の判定が出るタイミングについて学習をした。また、技の派生の種類やコンボから返し技のパターンまで把握し対策を立てた。その仮説をもとに実際にゲームセンターにいる人と試合をしてそれ以上の改善方法はないのか考えた。
・結果の状態…秋葉原のゲームセンターの中では上から10番目ぐらいの実力になった。(ここでは具体的な数字を使うことをお勧めします)

この場合はゲームを極める過程で学んだことを仕事でどう活かすことができるのか、
自分がどうしてゲームに飽きずに極め続けることができたのか何がモチベーションになったのかということをしっかり考えなければいけません。

まとめ

ここまでを通して就職活動での学生時代に頑張ったことの書き方について紹介して来ました。部活、サークル、アルバイト、学業、その他趣味など網羅的に紹介しましたが、具体的な内容は個人個人で異なります。
ただ、忘れてほしくないのは、学生時代に頑張ったことを質問する企業は英雄譚や自慢話を聞きたいのではなく「そこから何を学んだのか」、「そこから何を考えたのか」、「問題に対してどのような姿勢で解決をしたのか」といった就活生の考え方や動き方について知ることを目的としているので、どんな些細な内容でも自信をもって書いたり話したりしてください。

末筆になりますがここまでお付き合いいただきありがとうございました。



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