2016年度新卒採用について経団連の「採用選考の指針」によって、広報開始時期が3年の3月以降、選考開始が8月以降と定められた(以前の就活から広報開始が3ヶ月、選考開始が4ヶ月遅れる)。
ある企業意識調査では、経団連の指針通りに8月以降に選考を開始するという企業約が約20%、8月よりも前に選考を開始するという企業が約40%というデータがある。
「4月から選考を開始する企業もあれば、8月から選考を開始する企業もある。そのため全体的に見たとき選考期間は以前より長くなったように感じる。」
また、選考の開始タイミングがずれることで選考の日程が過密にならないことも学生にとってはありがたいことだろう。
これに対して企業の対応は様々だ。企業も学生も手探り状態!?
そして残りの約40%の企業は検討段階となっていた(2014年12月現在)。
こうした企業が手探りな状況だが、学生はもっと手探りな状況である。
16年度卒のエントリーサイトがオープンしてから約1ヵ月が経過したいま、学生たちに現在の就活の状況を聞いてみた。全体でみたら長期化!?
ある理系大学生はこう漏らす。
すでに説明会を行い、4月から選考を開始して順次“内々定を出す旨”を伝える企業も多くあるという。
電機メーカー系や、化学メーカー系は4月から選考が始まることが多いようだ。
この“内々定を出す旨”は実質的に内々定と同義であるようだ。
企業側はこの“内々定を出す旨”は反故しないという。
しかし、この“内内々定”は学生に対しては拘束力を持たない。
つまり学生から辞退される可能性もあるため、企業は“内内々定”を多めに出すことが予測される。
そのため、4月や5月の段階でこの実質的な内々定を持つ学生は少なくないことが予想される。
このことからも企業が出す内々定の数は例年以上になることが予想される。
これは内定を取りやすい学生にとってはありがたいことかもしれない。いろいろな業界に挑戦できる!が、学業は・・・?
業界によって選考の開始タイミングが異なれば、様々な業界を受けやすくなる。
ある文系の学生はこう言う。
「まだ業界が絞れていないので、私にとってはありがたいです。4月から選考が始まる業界でダメでも8月から別の業界で挑戦できます。」
自分の将来の選択肢を広く検討できることにたいしてはメリットとなっているようだ。
人気が高い総合商社は8月から選考が始まる口だ。
しかし、一方でこう漏らす理系修士学生がいる。
「4月からの選考で内定を頂けたとしても、8月からの選考も受けるつもりです。
なので、それまではしばらく就活に専念することになりそうです。
今年の後半は修論を大急ぎでやる羽目になりそうです。」
これは就活の選考期間の長期化のデメリットであるように聞こえる。
選考期間は学生にとって最も気を張る期間であり、学業に取り組みにくい時期でもある。
選考期間が長くなればなるほど、学業への取り組みはおろそかになる。
これは経団連が「採用選考の指針」を変更したとする理由である、“学業へ専念する時間の確保”と真逆の結果を招いている。
多くの学生にとって、就活は悩み、色々な選択肢を検討する時間である。
確固としてやりたいことをもっている学生は別かもしれないが、多くの学生にとっては選考期間の長期化は就活へ割く労力の増加だろう。
“自身のキャリアを真剣に考え、様々な業界に全力で取り組める” と考えれば学生にとってはありがたいことかもしれない。
しかし、現段階では経団連が本来意図していた“学業へ専念する時間の確保”は達成されていない様に思われる。
学生のためになる就活体制とは…?
この新しい就活の体制が凶と出るか吉と出るかは、学生によっても異なるだろう。
全ての学生にとって都合がいい就活体制はなくとも、少しでも多くの学生にとっていい就活体制を目指さなければならない。
社会はこれから働き手となる学生にとって、本当にためになる就活体制について考え続けなければならないだろう。
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